こはくのひとり処

小説を書く限界腐女子オタクが日々思ったことについてひとりごとを溢していく処。

歯を食いしばって向き合うこと

 

今回は京アニのお話をさせてください。

こんばんは、こはくです。

 

 

OFF旅に行く本当に直前のことでした。

ハルヒの頃から「京アニ」という存在を認識していて

ハルヒ、日常、氷菓中二病、ユーフォ、Free!、

境界の彼方たまこまーけっと……。

弟と一緒にいろんな作品を観ていたので

この出来事に対して自分が受けた衝撃を

言葉にできないというか、したくないというか、

目を背けたくてテレビをつけられないでいました。

Twitterで情報が更新されていくのも、

いろんな数字がどんどん大きくなっていくのも辛かった。

 

私明日から京都に旅行に行くんだけど、

遊びに行くんだけど、

え、いいのかな……?

 

っていう気持ちはずっとあった。それは旅行中もです。

その事件以外にも個人的に辛いことが

重なっていた時でもあって、

私の中で何かが張りつめていました。

でもそれは旅行をご一緒してくれたUさんともお話したけれど、

旅行中はこの旅を全力で楽しもうと思いました。

折角ご一緒してくださるUさんにも

ハッピーで楽しい旅行だったなって思って欲しいし、

なにより私もそう思いたいから。

旅行はとても楽しかったですし、

行って良かったと思っています。

それは決して嘘ではありません。

 

 

いろんなことがひとつずつ落ち着き始めた今、

起こった悲劇にちゃんと自分も向き合いたいと思って

作家の西加奈子さんが数年前、

某番組で仰っていたことを

思い出していました。(以下要約です。)

 

 

後進国と呼ばれる国へ取材に行く。

そこでいろんな辛い現実を目の当たりにする。

実感する。身に焼き付ける。

でも帰りにトランジットの免税店とかで

「やっすい!」ってはしゃいでしまう。

そういう自分に吐きそうになって

トイレで動けなくなることがある。

でも「その自分」を突き詰めてしまったら

「自分」がおかしくなることもわかっているから

無にして一度持ち帰ったりしてしまう。

 

でも私は作家だし、作家になったからには、

少しでも悲しいことがあったらそれに向き合おうって

覚悟を決めた。作家としての覚悟。

 

めちゃくちゃ苦しいことだけど、

世界で起こる悲劇に対して

どうしてそうしようと思ったのか、

そう至るまでのことを考えるのも

作家の仕事なのかもしれない。

 

ちゃんと怒るっていう覚悟が眩しい。

だんだん怒れなくなる。

自分が言ったところで変わらないとか、

そういうもんなんやって諦めだしちゃう。

けど傷付いたことを傷付いたってちゃんと認識しよう、

なかったことにせずに

腹が立ったならこの腹立ちを守ろうって思う。

 

 

創作に煮詰まって一人でぼーっとしていた時、

ふと、西先生がそう仰っていたことを思い出しました。

私は弱くて狡い人間だから、

悲しいニュースを観ると

自分が引き摺られて行ってしまうのがわかっているので

観ないようにしてしまいます。

でも絶対に目を背けることなんてできないし、

シャットアウトすることなんてしたくても不可能な現代。

どれだけ観ないように観ないようにと思っていても

正しいのか正しくないのかもわからない曖昧なトピックが

ドンッてものすごい勢いで突然殴りかかって来たりする。

全てを理解できなくても、

全てを受け入れられなくても、

せめて歯を食いしばって立っていられるように

まずは私は傷付いたし悲しかったんだということを

理解して行こうと思います。